悲嘆と死別の研究センターについて

悲嘆と死別の研究センターについて

人生の歩みのなかで、大切な人の死に直面することは誰にでも起こりうることです。しかし、私たちは多くの場合、その死がいつ、どのような形でおとずれるのかを知ることはできません。死別による悲嘆は、決して特別な反応ではありませんが、個人差が大きく、死の状況や亡き人との関係性、自分の置かれた状況などによっては、ときに心身に深刻な影響を及ぼすこともあります。悲嘆を抱える人々に対する支援や援助(グリーフケア)は、わが国でも近年、社会的関心が高まりつつあり、望ましい支援のあり方が問われています。にもかかわらず、悲嘆や死別という体験についての基本的理解や、援助手法や提供体制などに対する学術的な貢献は必ずしも十分とは言えないのが現状です。
 2021年4月、関西学院大学に「悲嘆と死別の研究センター」を開設しました。悲嘆と死別に関する学術研究の拠点として、基礎研究から実践研究まで、ミクロ・メゾ・マクロレベルでの幅広い研究を、研究者・支援者・当事者が協働して展開していきます。また、グリーフケアにたずさわる人材の養成にも取り組むとともに、研究者・支援者等のネットワークの構築や、悲嘆と死別に関する情報発信や啓発活動などの事業も計画しています。研究知見を積み重ねつつ、多様な事業を展開することを通じて、悲嘆を抱える人々への適切な支援の実現に貢献したいと考えています。
 誰もが経験しうる悲嘆と死別ではありますが、その体験は人によって異なります。当センターの取り組みが、それぞれの思いが尊重され、一人一人がみずからの悲しみとともに生きていくことが認められる社会の構築につながることを願っています。 

関西学院大学 悲嘆と死別の研究センター
センター長 坂口幸弘

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